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SNSをやるのは止めよう2013年08月31日 23時42分17秒

SankeiBizに『「LINE」疲れに陥る学生たち』という記事が掲載(2013年8月21日)された。

 LINEとは、スマホ向けの無料通話+コミュニケーションアプリである。登場わずか2年で世界の利用者が2億人以上という。ほんとうかな、と思うが、いちおうそういうことになっているらしい。

 記事によると、関西大学の谷本奈穂ゼミの学生が、キャンパス内でアンケートをとったろころ、LINEを使用している学生は98%、LINEの既読が気になると答えた者が76%、既読機能があるために相手に返信しなければならないという義務感を感じているものが80%もあったという。

 LINEには、既読機能というものがあって、読んだことを相手に示さないと、相手が気分を害するのではないかと不安になるのだそうだ。
 なんとも、軟弱な。そういう危うい状態で人間関係、しかも、友人という親しい者どうしの人間関係を保っているのか、といささかあきれる。

 こういった話は、mixiの頃もあった。足あと機能をめぐっての同様の話題であった。

 人と人は、素早いコミュニケーションをとっていればいいというものではない。人の心にとって「待つ」ということが大切で、「待つ」ことによって、イメージが醸成され心の中で確定していく。
 人からなにか言われて、その場でレスポンスを返すときは、自分の頭の中まで情報が行っていない。脳の表面のどこかでで反射的に返される言葉でしかない。
 相手からなげかけられた言葉による情報が、脳の中で明確なイメージを作り出すまでには、少し時間がかかる。「待つ」ことでしだいにイメージがはっきりし、確固とした意思に変化するのだ。

 男女の恋愛を考えてみればいいと思う。「待つ・待たされる」からこそ、恋い焦がれていくのであって、その場で、パッパと判断していると、即物的なつきあいにしかならない。

 まして、LINEの既読機能などは、人間の心理を知らない、理解できない人間がつくった機能だと思う。でないなら、意図的ということになり、極めて邪悪である。しかも、電話帳(連絡先)の内容を抜き取っていくといった仕様にいたっては、犯罪に近い行為である。
 いったいどのような人間がこんな低劣なアプリを作成しているのだろうか? そして、なぜ、こんな機能をユーザが許しているのだろうか?
 
 みんな、少し頭を冷やした方がいい。SNSは、心を疲労させるだけ。その場その場で、レスポンスを返していると、なにかてきぱきとしてて頭がいいように勘違いするのかもしれないが、それは先ほど言ったように、その場で思いついた仮のイメージにすぎない。

 本などを読んで、自分の頭でじっくり物事を考える習慣をつけた方がいい。

 というわけで、たまっていた本を読まねばならない。

 8月は、単行本2冊の校了があり、さらにある雑誌の取材と締め切りが重なって怒涛の1か月だった。
 一段落したとは言え、まだまだ、次の仕事が残っているし、仕事の合間に本を読むしかないな~