Copyright© Kei Shiratori 2008-2023

人は見かけにだまされる2016年03月19日 00時53分35秒

 テレビのコメンテーターとして活躍していた、ショーン・マクアードル川上さんという人の学歴や経歴が詐称だったと話題になっている。ハーフとかクォータと称していたのも整形によるもので、どうやら生粋の日本人らしい。

 テレビ朝日の報道ステーションに最初にコメンテータとして出たとき、たまたま見ていた。ずいぶんイケメンの声のいい男で、ハーバードビジネススクールでMBAを取得した経営コンサルタントと経歴も華やかで、これはまたテレビ向きの人材をよく発掘してきたものだ、と思ったことを覚えている。コメントも、独自の切り口で、新鮮な感じを受けた。

 ところが、声の良さ以外は、全部、嘘だったらしい。
 しかし、テレビのコメンテータなんてしょせんはタレントで、台本どおりに言わされてるか、ディレクターやプロデューサ、あるいはスポンサーの意向を阿吽の呼吸で読み取って、要領よく話すのが仕事である。
 タレント・芸能人なら、多少の誇張した経歴であっても、別に腹も立たない。しかし、彼の場合は、報道番組に出て、経済や社会の問題に「真面目な」コメントをしていたので、イメージとの落差が大きい。ま、彼には彼の考えや事情があったのだろう。

 こういう偽経歴を名乗っている人は、たぶん相当に多いと思う。とくに、海外で何何をやってきた・卒業したというのは、かなり誇張の混じっている人が多い。外国での経歴を調べるのは難しかったり、手間がかかったりするから、ある程度はその人の言ってることを信じるしかない。
 ほんとに、言ったモン勝ちのいやらしい業界である。
 テレビに出てる人にはとくにそういう人が多いだろう。出版業界でも、本を書いてる人には、そうとういるはずだ。

 人は見かけにだまされる。ほんといい教訓となった事案だと思う。