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上空から尖閣諸島を見る 世界自然遺産にも2012年09月03日 22時08分40秒

魚釣島上空を旋回する米空軍のF-15E戦闘機
 米空軍のF-15戦闘機に同乗し、尖閣諸島を上空から取材した。沖縄本島から尖閣まで、256マイル、巡航速度510ノット・真対気速度600ノットで、飛行時間は23分である。
 米空軍嘉手納基地のランウエイ05Lを12時58分(日本時間)に離陸し、1000フィートでレフトターン。針路260度で14000フィートまで上昇する。巡航高度に達すると、右前方に久米島が見えてきた。尖閣上空到着予定時刻は13時21分だ。
 周囲を見ると3000~5000フィートくらいに、積雲がスキャッター程度あり、一部の積雲は雲頂が1万フィートを超えている。上空の風が190度/16ノットと左から吹いているので、左255度に針路をとって偏流修正する。久米島上空を通過してから50マイルもいくと、気流が乱れてきた。それでも、飛行に影響の出るような揺れではない。

 尖閣諸島の40マイルほど手前で、前方右手の雲の間に小さな環礁が見えてきた。真正面には、海面が薄いブルーになっている領域があるのが見える。あそこが尖閣諸島だ。コースがやや左にずれていたので、針路を右に戻し267度とする。
 30マイル手前でパワーをアイドルまで絞り、機首を下げ高度を降ろし始める。1万1000フィートで水平飛行にし、速度を250ノットまで落とす。その速度で尖閣諸島に向けて高度を降ろしていく。尖閣到着時刻は13時22分30秒。予定時刻より1分30秒の遅れだ。

 尖閣諸島の上空で、F-15は高度2000フィートで水平飛行に移った。スカイツリーと同じ高度だ。尖閣の島々が手にとるようにわかる。いちばん大きな島が魚釣島だ。その手前には、南小島、北小島が見える。島々の周囲の海は、透明感のあるライトブルーだ。浅瀬が続いていて絶好の漁場となっているのだろう。
 空から見る尖閣諸島は美しい。人間が住まなくなって久しいので、生物は独特の生態系を保っているのだろう。世界自然遺産の候補になれるのではないだろうか。

 F-15は、魚釣島上空を何回か旋回し、尖閣諸島を後にした。すでに燃料が半分以下になっており、嘉手納までは戻れないので、石垣空港に向かった。石垣までの飛行時間は9分。空港に到着後、タッチアンドゴーを1回やってから着陸し、取材フライトを終えた。


(この話は、フィクションです。PCのゲームで飛んでみたというだけです。)